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ロンドン同時テロ:犯人改め容疑者2
BBC NEWS(オンライン)を見てる限り、報道の中では直接触れられてない話やねんけど、気になることがある。
でも、「報道されてない」っていうことは、今回のこととの関連性がないっていうのが既に判ってるのかもしれへんので、その辺を踏まえた上で読み進めてください。 あと、犯人グループが”テロリスト”か否かについては、今のところちょっと横に置いておきます。 ってか、昨日、何の疑問もなく”犯人”って書いてたけど、よくよく考えたら、彼らはまだ”容疑者”なんよね。。。 ってことで、タイトルも変更です(^^; ◇ ◇ ◇ 昨日からの報道で、ロンドンテロの容疑者が、イギリス生まれのイギリス育ちっていうことがわかった。 地下鉄とバスの爆破を直接行ったのは4人、そのうち、3人の身元が判明。 4人とも、爆発で死んでると見られてる。 身元が判明してる3人は全員が、リーズ出身のパキスタン系イギリス人。 それぞれ、18歳、22歳、30歳。 残る1人は、この3人の友達とみられる。(おそらく、リーズ出身のパキスタン系イギリス人) 捜査当局は、別の1人をリーズで拘束。 おそらく、今回のテロを計画し、既に海外へ出たと思われるもう1人を追跡中。 ◇ ◇ ◇ 余談やけど、木曜日のあの状況の中から、5日でここまで特定できたことにはびっくりした。 CCTVって、そんなにすごいんか!?とも思ったけど、そうでもなかったみたい。 容疑者グループのうち18歳の少年は、ロンドンの友達に会いに行くって家族に言い残して家を出たらしく、彼が戻って来うへん(更に、ロンドンではテロが起こってる)っていうので、家族の方から警察に問い合わせがあった、とのこと。 多分、彼の運転免許証とキャッシュ・カードが爆破されたNO.30バスから見付かった後、CCTV映像とかを通して、他のメンバーの割り出しにまで進んだんやないかと思う。 ってことで、昨日のエントリにTBをくれはった、かきなぐりプレスさん(5日でテロ犯人特定の謎)。 家族からの情報+NO.30バスにあった彼の遺留品+CCTV映像などから、犯人グループの確定に繋がったっぽいです。(どういう順番で、この少年が特定されたのかはわかりませんが) ◇ ◇ ◇ 昨日もだらだら書いてたけど、今回のことがイギリス生まれ・育ちのムスリムによるもんっていうことに、どーもなーって思う部分がある。 決して、あーゆー無差別殺人行為を認めるわけでも、その原因を社会問題に求めるわけでもないけどさ。。。 でも、テロのタイミングとかを考えたら、「イラク戦争絡みのイスラム過激派による犯行」っていう見方は、どーもしっくりこうへんかって。(全くの無関係ではないやろうけど、それやったら5月の選挙前にあったんちゃうかな、とか、他にもいくつか個人的な感覚で) それよりも、イギリス社会の中にある問題の方が大きいような気がしたわけです。 イギリスは、比較的マイノリティー(黒人、N.アイリッシュ、ムスリム、セクシャル・マイノリティーetc)に寛容な国やし、マイノリティーの社会的地位も上がってきてる。 イギリスのムスリムは穏健、とも言われてる。 それでも、差別がないわけではないし、差別の有無を考えるときの難しさもある。 うちが思ってもみんようなところで、「社会から疎外されてる」とか「侮辱された」って思うときがあるらしいです。(こーゆーのに関して、「そうなんや」と覚えることはできても、理解することはできひんけど) で、”ウエスト・ヨークシャー“とか”リーズ”っていう地名が引っかかってて。 イングランド北部っていうのは、人種差別がきついところっていうイメージがあって。 でも、よくよく考えたら、そういうイメージを持つきっかけになったできごとっていうのが、あったんよね。 2001年夏の暴動。 当時のうちは、報道をあんまし気にしてなかったから、おぼろげに”アジア系(Asian) vs ホワイト(White)”っていうくらいにしか認識してなかったけど、リーズは、このとき暴動が起こった町のうちひとつ。(因みに、この場合の”アジア”は中東の意味) 簡単にまとめると、“アジア系”(若者)と”ホワイト”(主に警察)との大規模な衝突のことで、5月末のバンク・ホリデーにオールドハム(Oldham)で起こった暴動が近辺の町にまで広がり、それが夏中続いたっていうもの。 参考:BBC News: 2001 Summer Violence (↑の特集だけやと、タイムラインがいまいち掴み難いので、記事検索も使ってください) 2001年頃のこの地域は人種差別が酷くて、「ホワイトがアジア系を襲撃する事件が続いているのに、警察は何もしてくれない」っていうことから、アジア系若者達が「ホワイト立ち入り禁止地区」みたいなものを作り出したことがきっかけ、なんかな? 翌週、オールドハムでの暴動の後、アジア系若者たちの中に逮捕者がでたことに対する抗議暴動がリーズで起こった。 その後も、直後にあったクリケットの試合(イングランドvsパキスタン)とか近辺の町も巻き込んでの連鎖的な暴動が続いていって。。。 ◇ ◇ ◇ で、今回のロンドンテロの容疑者達も、おそらくは、この暴動の経験者やと思うんよな。年齢からして。 そうすると、いわゆる「穏健なブリティッシュ・ムスリム」っていうよりは、イギリス社会に直接的な不満を持つ人たちっていう風にも見れる。 あと、この暴動があったのって、9・11米同時テロの前なんよね。 だから、米英のイラク・アフガン侵攻に対する反発っていうのが全く関係ないとは思わんけど、イスラム過激派に傾倒していく直接的なモチベーションは、彼らが属する社会そのものの方が強い気がする。 だからといって、彼らの行為が免罪されるわけはなく、「あほがあほなことやった」っていうところは何も変わらへんけど。 ただ、7月7日以降、色んな分析で出されてるような、宗教問題とかイラク問題との絡みだけで今回のことを話すのは、ちょっと違うんとちゃうかなーと思う。 BBC「Leeds asks: What made them do it?」(2005年7月13日)によると、地域問題として、世代間の乖離や、9・11以降の外からの目(ブリティッシュ・ムスリムではなくてムスリムであれと押し付ける)などの問題があるようです。 ◇ ◇ ◇ もひとつおまけ。 2001年夏の暴動では”アジア系”とされてた人たちが、今回は、即、”ムスリム”とされてた。 民独対立→宗教問題に変わったっていうことなんやろうか? 2001年以降の動きっていうのが、それだけインパクトがあったてことなんかね。。。 (その手法から見て、アルカイダ関与の疑いは早いうちからいわれてたのとか、ブレア首相の最初のコメントに「アルカイダ」が入ってたからっていうだけかもしれんけどさ)
by yuki_nook
| 2005-07-14 18:23
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